有明海の海産物・レシピ
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アサリ(マルスダレガイ科)
- 学名
- Tapes philippinarum
- 英名
- Short-neck clam
- 地方名(方言)
- アサリ
- 主な漁場
- 筑後川、早津江川、多良川河口等の砂泥干潟域
- 漁期
- 4〜10月
- 主な漁法
- 手堀り
北海道から沖縄まで日本各地の内湾に生息し、形が二枚貝の一般的なイメ-ジであることもあり、日本人に最も親しまれている貝といっても過言ではない。おふくろの味がする味噌汁の具としては、アサリが一番よく似合う。
アサリは「浅り」あるいは「漁り」に由来すると言われ、つまり、誰でもとれるような海岸の浅いところにいて、手探りでさぐれば簡単にとれる貝ということになろうか。
貝殻の形やすむ場所は、同じ佐賀県産でも有明海と玄海ではかなり違う。有明産は砂泥質の干潟から干出しない所まで広く分布し、成長がよく、殻は薄くて端先が真直ぐ伸びる。一方、玄海産は仮屋湾や伊万里湾岸の礫(砂岩)の間の泥溜りのような所に多く、端先の伸びが悪く、横から見ると厚みがあって丸っこい感じがする。身入りは有明産の方がよい。有明海では産卵期は春と秋の2回、盛期は5月と11月頃であるが、北海道や東北地方のような寒い所では産卵は夏の1回だけである。ふ化後2〜3週間ほど海の中を漂った後、足糸を出して海底の砂粒などに付着する(沈着)。
筑後川沖の潮干狩りは、沖合数Kmまで船で行き、潮が引くまで待つが、その主な獲物はアサリである。海の中に出現した広大な干潟にぽつねんと残され、潟のにおいや音を感じながらアサリをとる様子は有明海の初夏の点景と言えよう。