有明海の海産物・レシピ
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エツ(カタクチイワシ科)
- 学名
- Coilia nasus
- 英名
- Engraulid fish
- 地方名(方言)
- エツ
- 主な漁場
- 筑後川
- 漁期
- 5〜7月
- 主な漁法
- エツ流し刺網(筑後川)
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エツ類は朝鮮半島から中国大陸沿岸に広く分布しているが(マエツ、チョウセンエツ) 、有明海のエツはこれらのいずれにも属さない固有の種とされている。30cmを超える。有明海湾奥一帯に生息し、5〜8月には産卵のため主に筑後川、六角川等の上流に遡上する。筑後川での主な産卵場は河口から約20Km上流の天建寺橋周辺とされており、産卵は夕方5時前後の比較的短い時間に行われる。その頃が筑後川の名物エツ漁の季節で、屋形船でとれたてのエツ料理を肴(さかな)に杯を傾ける風景は初夏の川辺の風物詩となっている。
エツには、「弘法大師が若い船頭に大川の若津から諸富まで渡してもらったお礼に川に投げ入れた葦の葉がエツに変わった。」とか「秦の徐福が不老長寿の秘薬を求めて有明海から諸富に上がった時、不漁続きで困っている漁民に同情して葦の葉を川に投げ入れたところエツに変わった。」といった伝説があるが、いずれにしてもエツが筑後川周辺の人々にとっていかに重要であったかを物語っている。
小骨が多いので、骨切りにして刺身、酢ぬた、唐揚等で食べるとおいしい。